毎日ブログを更新しよう月間、29日目です。
これは小笠原を引き上げてから新天地を求めて旅に出ていた頃のお話しです。
今日は与那国島のちょっと変わった一面をご紹介します!!
※これは昔話シリーズです。初めから読みたい方は
昔話第1話→『始まりの島・小笠原諸島』をどうぞ。
与那国島はハンマーヘッドシャークを目的に来る方が圧倒的に多いですが、
海底遺跡や回遊魚など、その他の面でもポテンシャルは高いと思ってます。
ただ、本来もっと注目されてもいいかな?と思ってるのが・・・
『浮遊系』と呼ばれている生物たちです!!
与那国島の海は黒潮が直撃している事もあり、干潮・満潮に関係なく流れがかかっています。
黒潮が緩むと潮が止まったり逆潮になる事もあるし、逆に強く流れる時は潮に逆らって泳ぐのが無理なくらい流れるのですが、時折『湧昇流(ゆうしょうりゅう)』も起こります。
湧昇流とは・・・読んで字の如く、海底から湧き上がるように昇ってくる流れの事で、この湧昇流が起こると、深海の水が水面まで湧き上がり、水がかき混ざります。
クラゲ、プランクトン、浮遊期の魚たちは潮の流れによって移動している生物なので、湧昇流が起こると水深の浅い所でたくさんの生物を見る事ができるのです。
最近の浮遊系のダイビングは集魚灯を使っておびき寄せたりしますが、与那国は何もしなくても海底から湧き上がってくるので、日中のダイビング中にも浮遊系の生物たちを見る事ができるのです。
僕が与那国で見た浮遊系の生物たちをご紹介していきましょう。
立派な背ビレと尖った口から『カジキの幼魚か?』と思った事がありましたが、実はこれイットウダイ科の魚だそうです。
調べてガッカリしました。笑
でも普段まず見る事のない『全身透明な成長ステージ』なので、貴重な出会いだと思います。
エビの幼生です。
何のエビかは分かりません。笑
与那国ではそこら中に浮いてます。
これは『オオタルマワシ』という節足動物門・瑞脚目・タルマワシ科に分類する生物で・・・と言っても分からないので。笑
超簡単に言うと『深海性甲殻類』です。
樽状のサルパやホヤを襲い、残った外側を巣として利用する生態を持っています。
この樽状のサルパやホヤは外敵から身を守る効果もあるし、メスが樽の内側に卵を産んで子育てに利用したり、最終的には生まれた赤ちゃんのエサにしてしまう効果もあります。
これがオオタルマワシの卵。
写真が小さい&光の加減で樽が見づらいですが、上の黄色い粒々が卵です。
オオタルマワシはエイリアンのモデルにもなったと言われています。
生態もかなりヤバいやつなので、イメージとしてはピッタリかもしれませんね。
これは『オタマボヤ』という生物。
ホヤという名前が付いていますが、ホヤ類とはちょっと種類が違います。(ホヤ網とオタマボヤ網で分類が違う)
見た目も動きもおたまじゃくしに似ていて、水中で泳いでいる姿はホントおたまじゃくし そのまんまです。
これは与那国だけじゃなく、西表島でも何度も見ています。
世界中の海で見れるそうなので、見た事ある方もいるのではないでしょうか?
これは『クリイロカメガイ』という貝の仲間です。
ウミウシに近い巻貝の仲間なんですが、それよりも『クリオネの親戚です』と言った方が説明が早いです。(クリオネ=ハダカカメガイという貝の仲間)
これも西表島でもたまに見かけます。
泳いでる姿はクリオネそっくりですよ。
これは『ハダカゾウクラゲ』という巻貝の仲間。
名前にクラゲとは言ってますが、ゾウクラゲ科の生物なのでクラゲじゃありません。
小笠原や与那国で何度か見ていますが、西表ではまだ1回も見た事ないかも。
これは『サフィリナ』という微小な甲殻類の一種です。
名前の由来はサファイアから来てるみたいですね。
写真はキレイな青~緑色に光っていますが、これはサフィリナ自身が光っている訳ではなく、光の作用を利用した発光です。
CDと同じ原理と言ったら分かりやすいですかね?見る角度によって色が違って見えるあれです。
このように光るのはオスだけで、メスは光りません。
西表島でも朝イチに崎山とかで潜ってるとよく浮いてるので、気にして見てみて下さい。
これは・・・何だったかな?
以前調べた事があったんだけどド忘れしました(^_^;)
思い出したらまた書きます。笑
これも同じく謎の生物です。
パッと見た感じではプランクトンにエビが乗ってるようにも見えますが、これ自体が1つの生物なのかな?
知ってる方、ぜひ教えて下さーい。
これはユキフリソデウオに出会った時の動画です。
フリソデウオと言っても分からない人の方が多いと思いますが、リュウグウノツカイと同じ深海魚と言えばイメージしやすいでしょうか?
小笠原の時は6年ちょい潜って1度だけ見ましたが、与那国では数ヶ月の間に3回も見る事ができました。
その確率の高さが伺えますよね。
湧昇流が起こると栄養豊富な表層の水が深海へと流れ込み、深海の冷たい潮が表層まで来たりとする事で、『深海』と『表層』の違いがあまりなくなる訳です。
深海魚がたまに浅瀬で見れるのは、こういった潮に乗って浅い所まで流されてきてるのだと思います。(もちろん他にも理由はあると思いますが)
与那国の独特な地形と強い潮流のおかげで、奇跡的な出会いが日常的にあるという訳です!!
これってものすごい事だと思うのですが・・・
ハンマー狙いで来てる人からすると1mmも興味の無い事らしく、いつも僕の話はスルーされちゃうのでした...(^_^;) 笑
おまけ。
ハンマーヘッドシャークのドアップ写真です。
今までの浮遊生物を狙う場合、装備はマクロレンズになります。
なので僕の場合はハンマーが出ても無視で、浮遊系が出たら写真を撮る!というみんなとは真逆の潜り方をしていました...(^_^;)
8~9年前はこんな潜り方は誰にも理解されませんでしたが、今となっては浮遊系のダイビングも日本各地でやるようになり、少しは認知度も上がってきたと思います。
与那国で浮遊系、やったら絶対面白いと思うんだけどなぁ。
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